まがいものの赤はいらない
まがいものの赤はいらない──かぐわしい花も、きらびやかな宝石も、みずみずしい果実も、甘くとろける菓子も、高らかに歌う南国の鳥も、輝く水に泳ぐ熱帯魚も、足裏に心地よいビロードの敷物も、そして刀の錆になる愚か者の血も──それらすべて。俺の欲しいものは、俺をののしるその赤い唇、俺をなじるその赤い舌、俺をさげすむその赤い瞳、俺をさいなむその赤い性器、それからたぶん、白い皮膚の下にたぎるその赤い血潮。
シキだけが欲しい
白い花をたくさん調べた思い出。
まがいものの赤はいらない──かぐわしい花も、きらびやかな宝石も、みずみずしい果実も、甘くとろける菓子も、高らかに歌う南国の鳥も、輝く水に泳ぐ熱帯魚も、足裏に心地よいビロードの敷物も、そして刀の錆になる愚か者の血も──それらすべて。俺の欲しいものは、俺をののしるその赤い唇、俺をなじるその赤い舌、俺をさげすむその赤い瞳、俺をさいなむその赤い性器、それからたぶん、白い皮膚の下にたぎるその赤い血潮。
白い花をたくさん調べた思い出。